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アップルレザー(アップルスキン)とは|りんごの芯や搾りかすを生かした新素材

SDGsが掲げられる昨今、ファッション界でも環境に配慮した動きが活発になってきています。なかでも、有名ブランドを中心に広まってきているのが、ヴィーガンレザーです。動物由来ではなく、植物由来の素材を使って作られるヴィーガンレザー。

今回はそのなかでも、注目度が上がっている「アップルレザー」をご紹介します。りんごから作られた革とは、一体どのようなものなのでしょうか?

アップルレザー(アップルスキン)とは?

アップルレザーとは、りんごの皮や芯などの廃棄物から作られた革です。アップルスキンとも呼ばれます。

動物由来の素材を使わないため、ヴィーガンレザーの1種でもあります。アップルレザー含め、ヴィーガンレザーが広まっている背景にはSDGsがあります。 SDGsの目標12の「つくる責任 つかう責任」は、持続可能な方法で生産し、できたものを責任をもって消費するのが目標です。

特に天然資源は、2030年までに持続的に管理し続け、効率良く使えるよう示されています。2010年時点で、代表的な天然資源の可採年数は、天然ガスが約59年、石油が約46年、ウランが約106年、石炭が約118年となっています。

私たちが毎日使うエネルギーや資源は有限です。使いすぎたり、余りすぎて廃棄したりすることで、未来につながる資源が減る可能性があります。

アップルレザー(アップルスキン)の成り立ち

アップルレザーが生まれた背景には、世界的な食品廃棄率の問題があります。FAO(国際連合食糧農業機関)の報告によると、世界ではまだ食べられる食物が年間約13億トン廃棄、日本でも年間約612万トンが廃棄されています。

このような背景から誕生したのが、ニチモウ社のアップルレザーです。さまざまな野菜や果物などで試行錯誤をした結果、もっともバイオベースへの転換が良かったのがりんごでした。ニチモウ社では、南アメリカや中国をお元した世界各国の廃棄予定のリンゴを使っており、再生可能資源は66%、そのうちリンゴ成分は33%を占めます。

アップルレザー(アップルスキン)の製造工程

アップルレザーの作り方は、まずりんごの芯や搾りかすをすり潰して乾燥させたのち、パウダー状になるまで分解します。そこに樹脂を混ぜることでアップルレザーが完成します。アップルレザーのおよそ20〜30%がりんご成分です。 質感は動物由来の皮革にそっくりで、一見りんごからできているとはわかりません。軽くてやわらかく、さらに汚れにも強いため、非常に扱いやすい革として注目されています。

ヴィーガンレザーって何?

英語で「完全菜食主義者」を意味する「ヴィーガン(vegan)」。その名がついたヴィーガンレザーとは、動物由来の素材を一切使わずに、植物由来の素材や人工素材を使ってできた皮革です。

ヴィーガンレザーには2種類あります。1つが人工素材のプラスチックなどを使った合成皮革(合皮)、もう1つが植物由来の素材を使った皮革です。

植物由来のヴィーガンレザーは、アップルレザーのように植物の葉や皮、搾りかすなど廃棄部分を利用し、その部分から繊維を抽出して樹脂と混ぜて革にします。

製造工程では、動物由来の材料を使用せず、使う薬品や水も少ないので、通常の皮革よりも環境に優しい素材として注目され始めています。

アップルレザーの他にも、パイナップルの葉を使ったパイナップルレザー、ぶどうの絞りかすを使ったぶどうレザー、きのこレザー(マッシュルームレザー)などがあります。

関連記事:ヴィーガンレザーとは?軽量で耐久性にすぐれた注目の新素材

廃棄物に新たな価値を作る「アップサイクル」について

「アップサイクル」とは、廃棄物や不用品に手を加えて新しい製品として生まれ変わらせる取り組みを言います。リサイクルと混同されがちですが、リサイクルは、使用済みの牛乳パックをトイレットペーパーにするように、廃棄物や不用品を分解して元の形をなくし、また新しい製品に生まれ変わらせることを指します。

一方、アップサイクルは、あくまでも元の形は変えずに新しいアイデアやデザインを足して新しい製品に変えることを指します。例えば、着古したトレーナーを裁断して新たにバッグにする、などがアップサイクルにあたります。

不用品を分解するエネルギーや手間がかからず、そのまま素材を利用できるため、環境への負荷も少ないです。

関連記事:アップサイクルの意味とは|リサイクルとは違う?廃棄物に新たな価値をつける取り組み

アップルレザーの特徴

続いて、アップルレザーの特徴を3つご紹介します。

環境に優しい

特筆すべき点は、やはり環境への負荷が少ないことです。 合成皮革(合皮)を作る場合は、主にポリウレタンやポリ塩化ビニールなど100%石油由来の樹脂を使います。石油由来の樹脂は生分解されないため、廃棄しても土には還らず、何十年も地中に残ります。また燃やすことでCO2が大量に発生するため、社会問題になっています。

その点、アップルレザーはりんご成分に20~30%ほどバイオ成分を含んでいます。りんごに含まれるバイオ成分は、石油由来の樹脂の代わりとなるため、樹脂の使用量を減らすこともできます。

また、一般に出回っている動物由来の皮革は、ほとんどが塩基性硫酸クロムという化学薬品を使用したクロムなめしです。塩基性硫酸クロムは、化学反応が起こると毒性の高い物質に変化することがあります。またなめす工程で大量の水を使うため、水の大量消費に加えてクロムの排水による水質汚染の問題も懸念されています。

しかし、りんご由来のアップルレザーであれば、クロムなめしを行わないのでその心配がありません。CO2の排出量削減だけでなく、水質汚染の問題にも貢献できます。

耐久性に優れている

素材や製造方法にもよりますが、基本的にヴィーガンレザーは動物由来の皮革に比べると耐久性は劣ります。 しかしアップルレザーはヴィーガンレザーのなかでも耐久性が高いです。パウダー状になった粒子が有機組織を作るので、通気性も兼ね備えています。

水に強く、加水分解も起こりづらい

アップルレザーは撥水性にも優れています。少しの水濡れなら乾いた布で乾拭きするだけでOKです。 水に強いため、合成皮革によくある「加水分解(かすいぶんかい)」が起こりづらいのも特徴です。

加水分解とは、合成皮革に含まれるポリ塩化ビニールやポリウレタンなどに水分がつくことで起こります。加水分解が進むと、革表面がボロボロになったり、ひび割れたりします。 一度、加水分解を起こしてしまうと元に戻りません。 合成皮革では避けて通れない加水分解ですが、アップルレザーなら水に耐性があるため起こりづらいのです。 頑丈で軽く水にも強いため、アップルレザーはよくスニーカーや革靴にも利用されています。

CRAFSTOが提供するアップルレザーについて

弊社でもアップルレザーを使った製品を提供しています。りんごからできた革と聞くと驚くかもしれませんが、アップルレザーは耐久性があって扱いやすく、環境負荷を大きく減らすメリットを持つ新素材です。環境に配慮しながら、ファッションを長く楽しむ選択肢の1つに、ぜひ検討してみてください。

アップルレザー&オーガニックコットン ボディバッグ

GOTS認証を取得しているコットンキャンバス生地をメインに、ハンドルやパイピングには廃棄予定のりんごを再利用したアップルレザーを使用。まるでリアルレザーのような手触り、質感が楽しめます。

前面には、頻繁に取り出す鍵やイヤホンなどしまえる小さめのポケットを配置。お財布やスマートフォン、鍵など、最低限のものを収納できるコンパクトなサイズ感なので、旅先のサブバッグとして重宝します。
アップルレザー ボディバッグ
使用イメージ
アップルレザー ボディバッグ 女性
使用イメージ

アップルレザー&オーガニックコットン トートバッグ

A4サイズのノートや書類が収納できる実用性の高いトートバッグです。環境に配慮したオーガニックコットンとアップルレザーの素材を使用。シンプルなデザインだから、カジュアルなスタイルからビジネスユースまで、幅広く活躍します。オフホワイト、カーキ、ブラックの計3色から選べます。

アップルレザートートバッグ 男性
使用イメージ
アップルレザートートバッグ 女性
使用イメージ


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