服やバッグ、インテリア雑貨など、使い終わって不要になったものはどうしていますか?そのまま捨てるのは簡単ですが、廃棄処理には二酸化炭素の排出や土壌汚染など、問題も山積みです。廃棄以外の選択肢として、近年注目されているのが「アップサイクル」です。
アップサイクルの意味や定義とは?
「アップサイクル(upcycling)」とは、本来であれば捨てられるはずだったものに、新しい価値を持たせて、全く別の新たな製品へとアップグレードする取り組みを指します。
アップサイクルという言葉は、ライナー・ピルツ氏が1994年に月刊誌「Salvo NEWS」の中で、「ダウンサイクル」の対になる言葉として使用したのが始まりといわれています。
日本では従来から、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の取り組みが行われていましたが、アップサイクルの取り組みが普及したのはここ数年です。
2018年には、アップサイクルの活動の広報や支援を行う株式会社アップサイクルジャパン、2019年には、アップサイクルの普及を促進するNPO「日本エコロジーアップサイクル協会」が発足するなど、日本国内でも広がりを見せ始めています。
アップサイクルとリメイクやリサイクルとの違い
アップサイクルとリメイク、リサイクルはよく混同されがちですが、それぞれ別の意味を持つ言葉です。
アップサイクルとリサイクルの違い
まずリサイクルは、廃棄物や不用品を分解・融解・粉砕して、原料として再利用することを言います。例えば牛乳パックからトイレットペーパー、ペットボトルからTシャツなど、全く別の形となって生まれ変わります。
一方アップサイクルは、廃棄物や不用品を原料に戻さずに、素材や特徴を活かして、別の新たな製品へとアップグレードします。原料に戻す工程がないため、環境負荷が少ないのが特徴です。
アップサイクルとリメイクの違い
リメイクは、アップサイクルを内包する広義的な意味を持つ言葉です。素材や特徴を活かして、別の新たな製品にするという意味にとどまり、そこに「価値の向上」という意味合いを必ずしも含みません。
アップサイクル認証とは
アップサイクル認証とは、アメリカのアップサイクル食品協会(Upcycled Food Association)が2020年6月に設立した認証です。
アップサイクル認証の目的は、食品ロスの削減です。2020年に農林水産省が発表したデータによると、世界では年間、食料生産量の1/3に当たる約13億トンの食料が廃棄されています。
アップサイクルで使われる素材や原料
アップサイクルの素材や原料として使われるものは、電子廃棄物、廃材、規格外野菜、布や着物のハギレ、コーヒーかすなど、多岐にわたります。
例としては……
- 着古したデニムを裁断してポーチにする
- 廃タイヤからサンダルを作る
- ホテルで使用していた古いベッドシーツをTシャツにする
などがあります。 アイデアの工夫次第で、新たなプロダクト開発の可能性を見出すことができるでしょう。
CRAFSTOが提供するアップサイクルレザー製品について
CRAFSTOでもオリジナルのアップサイクルレザー製品を展開しています。「Future prism」コレクションは、外装に革の製造工程で廃棄される床革(とこがわ)を、内装にはリサイクルナイロン生地(再生ペットボトル繊維)を使用しています。
床革にLGBTQをイメージした鮮やかなレインボーカラーグラフィックをプリントし、他にはないユニークでチアフルなデザインにしました。同コレクションの売り上げの3%は、LGBTQの若者の自殺防止に取り組む団体「Trevor Project」に寄付されます。1つ1つプリントの出方や色合いが異なるため、ぜひ自分の好きな柄を探してみてください。
Future prism カードケース
必要なカードだけをスマートに収納して持ち歩けるカードケースです。メイン収納部に加え、外側にもカードホルダーが2つ付いています。本体の厚みは0.4cmと薄型なので、スーツの胸ポケットにもすっきり収まり、フォーマルシーンでも活躍。
Future prism コインケース
キャッシュレス化が進んでも、ちょっとした場面で小銭は必要になるもの。小銭の持ち歩きに鮮やかなコインケースをお供にいかがでしょうか。片手に収まるコンパクトさもありながら、なめらかなファスナーで開閉もストレスフリー。
Future prism ミニショルダーバッグ
パッと目を引く鮮やかなグラフィックが特徴的なミニショルダーバッグ。カラフルな本体を引き立たせる黒いストラップは、長さの調節も可能。短くして手持ちにしたり、長めにしてショルダーバッグにするなど、さまざまな用途で使えます。
Future prism コードホルダー/イヤホンホルダー
Trevor Projectに売り上げの一部を寄付する「Future prism コレクション」のコードホルダー。Trevor ProjectはLGBTQの若者の自殺防止に取り組む団体で、同シリーズを購入することで活動支援につながります。
美しいペイントで着色した廃棄予定の床革(とこがわ)を使用しているのもポイント。柄や色の出方が1つ1つ異なるため、他の人と被らない自分だけのアイテムとして楽しめます。