ネブラスカ(NEBRASKA)レザーは、イタリアのサンタクローチェ地区にある老舗タンナー「Lo Stivale(ロ・スティヴァーレ)社」が製造する牛革(カウレザー)です。本記事では、ネブラスカ(NEBRASKA)レザーの特徴や魅力について解説します。
ネブラスカレザーとは?
ネブラスカレザーは、牛革(カウレザー)の一種です。ネブラスカレザーを作っているのは、イタリアのトスカーナ州サンタクローチェ地区にある老舗タンナー「Lo Stivale(ロ・スティヴァーレ)」社です。
Badalassi Carlo(バダラッシ カルロ)社、TEMPESTI(テンペスティ)社と並んで、タンニンなめし革の御三家の1つに数えられています。創業は1955年で、伝統的な「バケッタ製法」という技法により、良質なイタリアンレザーを長年作り続けています。
ネブラスカレザーの特徴
そのような伝統あるタンナーで作られるネブラスカレザーとは、どのような革なのでしょうか。質感
ネブラスカレザーの大きな魅力は、豊かなシボの表情です。シボとは革の表面の不規則なちりめんジワのことです。もとになる革の繊維の密度や、使われる部位によってシワの大小や出方はさまざまです。さらにしっかりと内部まで油(オイル)を浸み込ませて作られるので、厚みはありますがしっとりとやわらかく扱いやすいです。
シュリンクレザー
シボを出すためにシュリンク(収縮)を施した革を「シュリンクレザー」と呼びます。ネブラスカレザーもこの一種です。シボを出す方法は主に2つあります。特殊な薬品を使って革を収縮させるシュリンク加工と、空打ち(からうち)と呼ばれる方法です。空打ちは、巨大な樽状の機械のなかで革を回転させ繊維を揉みほぐします。ネブラスカレザーの美しいシボは、この空打ち作業によって生まれます。
バケッタ製法で作られている
バケッタ製法はサンタクローチェ地区で、老舗タンナーたちによって長年受け継がれている技法です。バケッタ製法では、栗やチェスナット、ミモザなどの樹木から抽出される天然のなめし剤のみを使います。機械には頼らず手作業で行われるため、はるかに時間と手間がかかります。 こうしてなめされた革に、牛脚油や魚油をじっくり浸み込ませて加脂します。革製品のお手入れにも使われるほど革へのなじみが良く、革内部に油分とうるおいを浸透させることができます。ネブラスカレザーとブルガロの違い
ブルガロは、シュリンクレザーであるネブラスカレザーとは対象的で、革表面にシボやシワなどがないスムースレザーです。
しっかり革内部まで浸透した油(オイル)の効果で、触ると密度が高くしなやかなのが特徴です。革本来の素材感や自然な質感を求めるならネブラスカレザー、なめらかで上質感のある雰囲気が好みであればブルガロがおすすめです。
ネブラスカレザーの経年変化
革の経年変化を楽しみたい方には、ネブラスカレザーがおすすめです。革の経年変化の要因の1つは、革内部にまで浸み込んだ油(オイル)です。何度も手で触れたり日に当てたり外部刺激を受けることで、浸透具合が少しずつ変化していきます。
それにより革のやわらかさや色味に変化が生じます。バケッタ製法で作られたネブラスカレザーには、他の製法よりもさらにたっぷりと油(オイル)が浸み込んでいます。もちろん他の革でも経年変化は楽しめますが、バケッタ製法で作られた革の深い経年変化は格別です。
ネブラスカレザーのお手入れ方法について
ネブラスカレザーは、シボやシワのおかげで表面のちょっとした傷は目立ちません。日々のお手入れは、やわらかい布やクロスなどで革表面のほこりを乾拭きする程度で十分です。 革表面の乾燥が気になってきたら、1〜2ヵ月に1度、汚れ落とし成分のない栄養補給を目的とした乳化性もしくは油性のクリームでお手入れをしましょう。
CRAFSTOが扱っているネブラスカレザー商品のご紹介
ネブラスカレザーの魅力、いかがでしたか。やわらかく丈夫な革質と、自然本来の豊かなシボ模様は、初めて本革製品を使う方にもおすすめです。CRAFSTOでも、ネブラスカレザーを使用したオリジナル商品をいくつか取りそろえています。
NEBRASKA ネブラスカ L字ファスナー財布
左右均等に配置された4ヶ所のカードホルダーと、紙幣を折らずに収納できる札入れを備えています。スタイリッシュなデザインながら収納力は抜群です。
ネブラスカ フラグメントケース【5Pockets】
フラグメントケースとは、外側にカード入れがついている薄めの長財布のことを言います。スーツのポケットに入れてもかさばらないほど薄いですが、4ヶ所のカードホルダーと小銭入れがあるため、これ1つでお会計をスマートに済ませることができます。