革の知識:ホーウィン社シェルコードバンについて

シェルコードバンとは?

シェルコードバンは、アメリカのホーウィン社が商標登録した製品です。馬のお尻の革が貝殻のような形状をしていることから、「シェルコードバン」と名付けられました。コードバンの中でも最高級品と評され、レザー愛好家の間でも人気のレザーです。コードバンは、農耕馬の臀部の一部からしか採取できないため、非常に希少価値が高く、通常のコードバンよりも倍以上の価格がつきます。近年は、コードバンを製造するタンナーも数少なく、農耕馬の生産者も減少しているため、年々価格は高くなっています。

 

ホーウィン社について

1892年にウクライナからアメリカに渡ったイシドール・ホーウィン氏は、1905年に前身の会社「イシドール・ホーウィン社」をアメリカのシカゴに設立。以後、最高級のコードバン「シェルコードバン」や「クロムエクセルレザー」を製造するタンナーとして名を馳せました。

 

シェルコードバンの製法

ホーウィン社では、あくまで昔ながらの製法にこだわります。まずは、原皮を回転式ドラムで洗浄し、2ヶ月ほどタンニンに浸け置きします。その後、コードバンに使える部分をカットします。その後、ホーウィン社が独自に開発した天然オイルとワックスを混ぜたものを塗り、乾燥させます。 さらに、繊維の中にもオイルが浸透するよう、一枚一枚、丁寧に手塗りし、4ヶ月ほど自然乾燥させ、エイジングさせます。乾燥した原皮からシェルコードバン層だけシェイピングし、手作業で本染めします。最後にポリッシュで研磨し、ツヤを出します。
6ヶ月〜10ヶ月という期間をかけることで、しっとりと吸い付くような肌ざわり、柔軟性を兼ね備えたシェルコードバンが完成します。

 

シェルコードバンの経年変化/エイジング

素材を活かした伝統製法のため、キズや色ムラなどがありますが、使い込んでいくと、革繊維が寝て、硬い使用感が徐々になめらかな手触りに変化します。また、使用による摩擦や紫外線などにより、独特の光沢やツヤが出てきます。

シェルコードバン ブラック ラウンドファスナー長財布

シェルコードバン ブラック ラウンドファスナー長財布(使用1年弱)

シェルコードバン フラグメントケース No.4

シェルコードバン フラグメントケース No.4(使用期間8ヶ月)

シェルコードバンの手入れ方法

小さなキズや色ムラ、ピンホールと呼ばれる毛穴の跡が残っています。これらは、前述したように、使用していくことで徐々に目立たなくなります。
購入してしばらくは、オイルケアは不要です。柔らかいクロスで乾拭きのみで問題ありません。クリームやワックスを使用すると表面にくもりが出てしまい、ツヤ感が落ちてしまう恐れがあるので、注意してください。また、シェルコードバンは、密度が高くて頑丈ですが、柔らかい革のため、型崩れや革伸びがしやすいです。

表面がカサつき始めたら

革の表面がカサつき始めたら、乳化性または油性、色は無色の革の栄養補給を目的とした「クリーム」のみを使いましょう。汚れ落としの成分を含む製品を使用は厳禁です。

表面が曇ったら

シェルコードバンに油分が浸透している場合、表面が曇ることがあります。これは、「ブルーム」と呼ばれ、劣化ではなく油分が表出する現象です。基本的には、手入れを行わず、油分が抜けるまで普段通り使用してしまって問題ありません。

ほこりが付着している場合

ほこりやゴミがある場合は、コードバンの中に浸透しないよう、馬毛ブラシなどでブラッシングをし落とします。

 

crafstoのシェルコードバン製品のこだわり

crafstoでは、型崩れや革のつぶれを防ぐ独自の補強を行い、シェルコードバン特有の柔らかさを補完しています。この工程を加えることで、美しいシルエットを保ちつつ、理想的なエイジングを愉しむことができます。

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