革の知識:ブライドルレザーについて

ブライドルレザーの歴史

ブライドルレザーの明確な起源は定かではありませんが、1000年以上前に、乗馬で使用する轡 (くつわ) を固定するために馬の頭につける面繋(おもがい)や手綱などの馬具などで使われていたとされています。消耗が激しい乗馬においては、耐久性が高い革が好まれ、のちに革製品の素材としてブライドルレザーが認知されるようになりました。19世紀以降には、馬車から蒸気自動車などに交通手段が移り変わり、ブライドルレザーの製造数は減少していきました。

ブライドルレザーのメッカ「ウォルソール」とは

バーミンガムの北方にあるウェスト・ミッドランズ州に位置するウォルソールは、馬具や革製品などの伝統的な工業が盛んで、ブライドルレザーのメッカといわれています。今でもここには伝統製法でブライドルレザーを製造するタンナーが数多く存在しています。

ブライドルレザーの製法

ブライドルレザーの伝統製法では、グリースやロウが染み込みやすくなるよう、革の銀面を削ります。その後、何度もグリースとロウを塗り込み、繊維を引き締めます。これにより、雨水などの水分が革に浸透するのを防ぐと同時に、革の中に含まれる水分を保持するため、強度を保つことができます。このグリースとロウを染み込ませる期間は5ヶ月以上もかかる場合も。

ブライドルレザーは、表面に白い粉が浮き出ることがあります。これは「ブルーム」と呼ばれるもので、蝋引き加工時に刷り込まれたグリースやロウが凝固して浮き出たもので、カビではありません。

ただし、「ブルーム」がある=ブライドルレザーというわけではなく、アメリカのハーマンオーク社のブライドルレザーなどは、温度が高い砂漠での使用を想定(グリースが液状化するため)して、蝋引き加工を行っておらず、ブルームは出ません。

ブライドルレザーの経年変化/エイジング

ブライドルレザーの特徴は、長く使い続けると、ブルームが革に馴染んで落ちていき、ツヤが出ることです。革が腐敗したり乾燥したりするのを防ぐため、鞣す(なめす)工程が行われます。
革の用途に合わせ、鞣し(なめし)の種類も異なりますが、ブライドルレザーでは植物性由来のタンニンを使います。非常に高価ですが、使い込むほどツヤが出る「エイジング」を楽しむことができます。
タンニンは、柿やワインに含まれているポリフェノールの一種で、熟成したワインほど色が渋くなるのもこのタンニンが作用しています。これと同じように、革も紫外線や酸素に触れることで、酸化して色に深みが増し、ツヤが出ます。

 

ブライドルレザーのお手入れ方法

もともと、ブライドルレザーは馬具製品として開発されたため、他の革と比べると耐久性が高いです。そのため、しばらくはオイルなどによるお手入れは不要です。クリームやワックスなどで油分を追加してしまうと、表面にくもりが出てしまい、逆に艶感を落とす可能性があります。

かさついてきた場合

日常的には、柔らかい専用クロスなどで乾拭きし、ほこりや指紋などを拭き取る程度で問題ありません。ただし、表面がざらついたり、かさついたりする場合は、乳化性または油性で無色の革の栄養補給を目的としたクリームやオイルで保湿しましょう。ただし、汚れ落としの成分を含む製品は変色の恐れがあるので、使用を控えてください。

crafstoの財布に使用しているブライドルレザーについて

crafstoの財布に使用されているブライドルレザーは、本場英国バーミンガム近郊の老舗タンナーで製造された一級品。一枚一枚、手作業でグリースを革に浸透させ、植物性由来のタンニンで鞣す(なめす)、14世紀から続く伝統的な製法で作られています。 革本来の表情や素材感、経年変化(エイジング)を楽しめよう、あえて革には表面加工をしていません。そのため革の表面には色ムラや傷、トラ(動物本来のシワ)などがありますが、これはまさに天然皮革である証拠です。自然によって作られた世界にたった一つのデザイン、crafstoの財布の魅力をご堪能ください。

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