世界的に促進されているSDGs。SDGsの頭文字の「S」はSustainable(サステナブル)を意味し、持続可能な社会を指しています。
近年、サステナブルの観点はアパレル産業でも注目されはじめています。本記事では、サステナブルファッションとは何かについて簡単に解説します。
サステナブルファッションの意味とは?
サステナブルファッションとは、 生産に関わる人や社会、地球環境に負荷をかけずに持続できるファッションを意味します。
「長く使い続ける」という消費活動だけでなく、人道的に配慮された適切な労働環境で生産されていることや、輸送や廃棄の過程で地球環境に負荷をかけないことなど、生産から輸送、消費、廃棄に至るプロセスが持続可能かどうかが問われます。
サステナブルファッションに関しては、環境省も特設の公式サイトを作成し、積極的な情報発信を行っています。
サステナブルファッションとエシカルファッションの違い
エシカルファッションは倫理的・道徳的なファッションを指します。サステナブルファッションも地球環境、人や社会に配慮するという点ではエシカルファッションとほぼ同義ですが、サステナブルファッションでは持続可能性をより重視しています。
サステナブルファッションとスローファッションの違い
スローファッションとは、 本当に必要なファッションアイテムだけを厳選し、長く愛用する考え方です。
1つのアイテムを長く大切に使う=廃棄量を減らす点では、サステナブルファッションに通ずる概念といえるでしょう。
サステナブルファッションが注目される背景
なぜ、サステナブルファッションが注目されるようになったのでしょうか。
製造・消費・廃棄によって環境に大きな負荷がかかる
環境省の調査によれば、服1着あたりの原材料調達から製造段階までに排出されるCO2排出量は約25.5kgで、その量は500mlのペットボトル約255本分の製造時の排出量に匹敵します。さらに、服1着あたりの製造に使われる水の量は約2,300Lで浴槽約11杯分といわれています。
また、ファッションアイテムは季節やその年のトレンドが存在します。型落ちして売れなくなった在庫は廃棄の対象となるほか、製造過程で出た端材も再利用されずに廃棄されているのが現状です。
労働環境の問題
ファッションアイテムの原料となるコットンなどを栽培する農場や、アイテムの縫製工場などで働く人たちの労働環境にはまだ多くの問題が残されています。
大量生産される安価なファッションアイテムは、発展途上国の地域で製造されているケースが多く存在します。
しかし、これらの地域や国では低賃金や長時間労働、不十分な安全管理など劣悪な労働環境が常態化しており、問題視されています。
サステナブルファッションのために、私たちができることとは?取り組み例
サステナブルファッション推進のために、私たちができることは何なのでしょうか?今日からできる取り組み例をいくつかご紹介します。
本当に必要な製品だけを購入する
まず大切なのは、「セールで安いから」「今流行っているアイテムだから」という理由で購入するのではなく、本当に今の自分が必要と思うアイテムだけを購入するように意識することです。
認証マークを確認する
サステナブルを意識した製品かどうかを見極める方法としておすすめなのが認証マークです。服やバッグなどのタグには素材や取り扱い方法の他に認証マークが付いていることがあります。代表的なものとしては、「エコマーク」「GOTS認証(オーガニックテキスタイル世界基準認証)」「OCS認証」などがあります。
これらの認証マークが付いていると、それぞれのマークの認証基準をクリアしたサステナブルなアイテムであると判断できます。
サステナブル素材の製品を選ぶ
サステナブル素材が使われたアイテムを選ぶのもおすすめです。サステナブル素材とは、生産から廃棄までの一連のプロセスにおいて人や地球環境に配慮した素材を指します。
例えば、オーガニックコットン、リサイクルポリエステル、ヴィーガンレザー、アップサイクル素材などが挙げられます。
関連記事:サステナブル素材の種類とは|環境にやさしく、持続可能な未来を育む
CRAFSTOが提供するサステナブル素材を使用したアイテムについて
Kapok ヴィーガンダウンジャケット
カポックダウン100%を使用したダウンジャケットです。カポックダウンとは、「カポック」という樹木の果実から採取された植物由来の綿です。一般的な綿よりもはるかに軽量で、さらに保温性が高いメリットがあります。サイドの裾や両脇部分にファスナーが付いており、気分でシルエットを変えられる2WAY仕様となています。
Future prism フラグメントケース
インパクトのあるレインボー柄が目をひくフラグメントケース。カラフルな生地は、革製品を作る際に出る床革(とこがわ)という廃棄物をアップサイクルしたもの。色付けに使用したインクも環境配慮型のものを使用。
また内側には、りんごの芯や皮をアップサイクルしたアップルレザーも使っています。厚み1.5cmと薄型ながらも、すっきりとカードやお札、小銭などをまとめて持ち歩くことが可能。スリムでかさばらない財布を探している方、人とは違うアイテムが好きな方はぜひ。
オニベジ×マッシュルームレザー バックパック
タマネギの皮から作られるリサイクルナイロンをメイン素材にしたバックパック。細部にはキノコの菌糸体から生まれたマッシュルームレザーをアクセントに使用しています。キノコの菌糸体は短期間で生育でき、土に埋めても微生物によって分解されるため、環境負荷の低い素材として注目されています。軽量でありながらも大容量で1泊2日の荷物なら収納できるから、出張や小旅行の際にも重宝しそう。